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発掘プロット練習8
- 2009-01-29T21:05:43
- れもら乃輔
サイコ・オカルト・ファンタジー
主人公の現在:厳格
主人公の近い未来:結合の逆
主人公の過去:勇気の逆
援助者:節度
敵対者:生命
結末:秩序
主人公は死神。
だが、規則に従順(厳格)であり、寿命が尽きた者の命しか奪わないために、周りのちょっと先んじて命を狩る者達に較べて成績は悪かった。
昔、まだ経験が浅かったころ、先んじて命を狩り過ぎてしまい、歴史を狂わせてしまった事があり、その罰の経験から命を狩る事に慎重になっていた(勇気の逆)。
命を送り込む天界の天使側は、霊界の勢力図を一気に天界に傾けようと多くの命を無秩序に下界に送り込んでいた。人は子供が生まれると、善である天に感謝する気持ちが大きくなると踏んだからだ。それは一瞬のことかもしれないし、個人によっては違うのだろうが、天界側から見れば命は命であり、それに差異は見出す必要が無いのだった。
主人公達死神はこの生命の攻勢を受けて、狩るべき命の選択にそれほど時間をかけられなくなっていた。
どれが歴史に必要な命なのか?これから変化する運命の持ち主なのか?
それらを気にする事無く、自分達の勢力のために命を狩り続ける仲間達死神と、同じ理由で命を送り出す天界の天使達。
どちらにも疑問を持った死神は下界へと降りる。
そこは戦場の中にある、病院とはいえないような粗末なものだった。
命の声に引かれて死神はここにやって来ていた。
死がすぐそこにある状況で、半ば達観した笑顔を見せる子供達。戦う事に疲れ果て、ただ故郷に帰ることだけを夢見る身体の欠けた兵士。
そんな中でも命は生まれつづけ、そして死は食料の配給よりも確実に人々に齎されていた。
そこで死神は一人の天使に出会う。
無秩序に送り出される命が幸福に終われているのか疑問に思った天使が下界に降りてきていた。
二人は同じ疑問を持っていた。我々は世界の均衡を保つ使命を持っているはずなのだが、我々が均衡を自らの都合の良いように作ろうとしていると。
そんな中、この病院で生活していた一人の子供の命が尽きようとしていた。
それは病気などではなく、この地域の魂の勢力争いの為だ。
人間の運命ではなく、霊界の都合で、だ。
死神はこの子供に未来の光を見出していた。生きて素晴らしい人生を送り、そして豊かな魂となる、そんな未来だ。
死神は規則を破り、この子供の魂を仲間の手から守ってしまう。しかし一人の力ではどうする事も出来ずに、死神は消滅し、子供の魂も狩られてしまう。
だが、同じように下界に降りて来ていた天使が、この子供に再び命を与える。
それはこの天使にとっても規則を破る行為であり、即ち消滅を意味していた。
こうして、一度は死に、そして蘇った子供。
それは奇跡として、戦場に広まり、紛争は終息していった。(秩序)
その後、この子供は夫婦となりその土地を耕した。戦争で荒れ果てた土地を実りをつけるまでに回復させた。天候にも恵まれ今年は豊作だろう。
新たに二つの命を授かるこの家庭には、それは何よりの天の恵みだろう。
END
所要時間19分
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